025 東電OL殺人事件

東電OL殺人事件 (新潮文庫)

東電OL殺人事件 (新潮文庫)

前々から興味があったんだけど,ようやく読みました。
「グロテスク」(桐野夏生)とかも読んでたし。


この事件については,被害者について注目されている気がするけど,
被告人の方の物語もなかなか考えさせられるものであった。
あと,警察の捜査に関する記述は,信じがたいくらい酷い。
それと,著者の調査能力は凄いと思う。


この事件はどうなったのかと調べてみたら,
無期懲役で確定しているらしい。
この本は,冤罪であるとの確信の下で書かれているため,
自分もその影響を受けたと思うが,
一審判決を破棄した高裁判決を読んだときには,驚いた。
(ネット上で簡単に読めます)
いわゆる情況証拠による事実認定なんだけど,
これで,証明が十分とはとても思えないな。