009消された一家
- 作者: 豊田正義
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/11/01
- メディア: 単行本
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この手のものはほとんど読まないんだけど,
北九州では,この事件はどうしても外せないんで。
少し前の事件だけど,結構大きく報道されたので
覚えている人も多かろう監禁殺人事件。
被害者の人数といい,犯人と被害者が親族だったりと
センセーショナルな事件。
まさか,あの事件が発覚した頃は,小倉に来るなんて
思わなかったわけだが。
昨年終わりに一審判決が出たばかり。
この本を読むまで知らなかったが,はっきり言って,この事件は凄い。
おそらく空前にして絶後。フィクションを軽く超えている。
読んでいて感じるのは,ひたすら嫌悪感だけ。
内容については触れないでおくけど,
とにかく凄い話なので読んでみるといい。
特に将来刑事司法に関わろうとする人は。
最後に,法律的な問題点について付言しておく。
この事件は,死体すら見つからない物証のない事件だった。
(その理由も読めば分かる)
ということで積極証拠は,自白した被告人の供述と
監禁されていた少女の供述だけ。
(もう一人の被告人は否認)
ということで,事実認定についての難しいところもある事件である。